富士の麓でボードゲーム日記

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【ボドゲ攻略】カタン 勝利への道標2~勝利条件10点への道のり~

カタン攻略2回目、今回は勝利条件10点までの流れについてです。 

勝利条件10点を満たすには

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カタンは普通に開拓地と都市を建てていくだけでは、8点くらいで伸び悩むようにできている。
それをクリアするために最長交易路と最大騎士力という2点ボーナスがあり、この2点は勝利するために非常に大きなものになってくる。
最長交易路と最大騎士力を取らず開拓地と都市だけで10点取る方法もあるが、どうしても時間がかかってしまうため、最長交易路や最大騎士力を得点の低い人が持っていて、勝負に時間がかかっている時でないとなかなか勝ちづらくなる。

それらを考慮した勝利点10点の一般的なパターンは

最長交易路2点+都市2軒+開拓地4軒

最大騎士力2点+都市3軒+開拓地2軒

都市4軒+開拓地2軒

となる。

都市や開拓地の数が前後することがある。また、発展カードの中には1ポイントカードが含まれており、特に最大騎士力を狙う場合などは発展カードを多く引くため、1ポイントカードを引く可能性も高く、都市や開拓地の数が上記より少ない場合もある。 

 

最長交易路と最大騎士力

これらはそれぞれ誰か1人しか得ることができないため、両方得ることは難しく、そのどちらを狙っていくのかは初期配置の時点から考えて置く必要がある。
前回「資源は全て取れるように」「数字はまんべんなく」と書いたが、これは全ての資源について同じ確率で取れることを目指すということではない。
最長交易路、最大騎士力を狙うために有効な資源が取れる確率を寄せていかないと、他の人にそれらのボーナスは取られてしまうことになる。

最長交易路を狙う場合には「粘土」と「木」

最大騎士力を狙う場合には「鉄」と「小麦」(+「羊」)

が多く取れるようにしていきたい。

また、次項で開拓地と都市について記載するが、基本的に最長交易路を狙う場合には開拓地が立てやすく、最大騎士力を狙う場合には都市化がしやすくなることを覚えておきたい。

最長交易路の特徴

・一度取っても奪われやすい
・一気に条件を満たしやすい・奪いやすい

最長交易路の条件は「5本以上の道がつながっている」こと。
一度誰かが取得した後も、その人の長さを超えれば(同点では動かない)最長交易路を奪うことができる。また、最長交易路は道の間に他人の開拓地が建てられると分断されてしまう。
最大騎士力が他人に奪われにくいのに比べ、最長交易路は他の3人が協力して木と粘土を交渉で一人に集めれば一気に奪うことができるので、早めに取って目立つのは有効ではない。
8点を獲得した同じターンの建設で、道を一気に伸ばして最長交易路を取得して10点の勝利条件を満たすのを目標としたい。

最長交易路を狙う場合、最初の開拓地で粘土と木を意識して多く取れるようにすることは基本として、出来れば最初の2つの開拓地とそこから出る2本の道を全て道でつなげられるようにしたい。
ただし、最初の開拓地を隣接地に作り、2本の道を最初からつなげておくのは、そのことにより数字のいい開拓地を取れなくなったり、取れる資源の種類が少なくなってしまうようであればやめたほうがいい。
また序盤は資源を獲得するのが最も厳しい時期のため、最初の道は次に開拓地を建てるべき土地へ伸ばすようにして、あと道1本延ばせば開拓地が建てられるようにしたおきたい。
序盤の粘土と木は非常に重要だが、中盤では鉄と小麦の重要度が上がり、粘土と木の必要性が下がってくる。その時になったら道を引けばいい。

最大騎士力の特徴

・条件を満たすのに時間がかかる
・一度取得すれば奪われづらい

最大騎士力の条件は「騎士カードが3枚以上オープンになっている」こと。
一度誰かが取得した後も、その人の騎士カード数を超えれば(同点では動かない)最大騎士力を奪うことができる。
発展カードは取得したターンにその取得したカードを使用することはできず、(1ポイントカードを除き)1ターンに1枚しか使えないという制限がある。
このため、一度最大騎士力を取れば、他人は少なくとも2ターンないと最大騎士力を奪うことができないので、条件を満たすのにも時間がかかるが、一度取得すれば奪われづらい。
最大騎士力を狙う場合に重要なのは、いつから発展カードを引き出すか。
発展カードを引くために必要な「鉄」と「小麦」は、都市化のために大量に必要となる資源であり、発展カードを序盤から引いていると、都市化が遅れてしまう。
ただし、前述のとおり最大騎士力を取るためには運よく引いた発展カード3枚が全て騎士カードだったとしても、その後3ターンはかかる。発展カードの引き次第ではもっと時間がかかる可能性もあるし、他人も最大騎士力を狙っているようであればその動向も気にしておかなければいけない。

開拓地と都市

産出できる資源の状況によっては、次に開拓地を目指すべきか、都市化を目指すべきか迷うときがある(特に資源が片寄りやすい序盤~中盤によくある。開拓地を目指していたら、予想外に鉄と小麦が集まってきたときなど)。
それぞれの特徴を確認してみたい。

開拓地

・必要な資源がばらけているため、貿易・交渉で立てやすい。
・自分の持っていない種類の資源が取れるようになる。自分の持っていない数字(出目)が手に入る。
・港をとったり、最長交易路を分断したりできる。
・バースト前に4種類持っていれば手札8枚でバーストしても建てられる。
・初期配置の開拓地で有用な土地は抑えられているため、向上できる産出力は都市化に劣る。

都市化

・自分の有用な土地の産出力を2倍にできるので、産出力(期待値)は大幅に上がる。
・建設できる開拓地駒を1個補充できる。
・産出できる資源の種類や、数字は増えない。
・盗賊に狙われやすくなる。
・バースト前に資源を確保していても、手札8枚でバーストしたら建てられない。

産出できる資源の期待値だけ考えれば、一般的には都市化の方が高い。
ただし、開拓地は産出できる資源の種類を増やしたり、数字の種類を増やしたりすることができる。
どちらをするべきかは状況次第だが、基本的には序盤に都市化すると盗賊に狙われやすかったり、サイコロが片寄って何もできなくなってしまったりすることもあるため、序盤での都市化は注意が必要。
産出できる資源が増え、数字の種類も増えた(逆に魅力のある空いている土地は無くなった)中盤以降では、都市化のほうが効果が高い。
ただし、最終盤にはコマの数には注意して、あと1点で勝てるという時にコマがなくて開拓地しか建てられないor都市化しかできないという状態にならないようにしたい。

なお、最初の都市化をする際には鉄と小麦がでる土地を優先的に都市化して、次の都市化が早くできるようにしたい。
また、都市化するには小麦2枚に対し鉄が3枚必要となるので、鉄のほうがやや多めに取れるほうが効率がいい。もし鉄と小麦が同じ数字でセットで取れるのであれば、先に鉄が取れる開拓地を都市化しよう。

10点までの流れ

勝利条件である10点までの流れを、最長交易路を狙う場合と、最大騎士力を狙う場合それぞれ序盤・中盤・終盤に分けて記載したい。

最長交易路を狙う場合

序盤(2点~4点)

初期配置では粘土と木が同じ程度に多く取れるように配置したい。特に粘土はタイル数が少なく貴重なため、1個目の開拓地で取れるようにしておきたい。
その他小麦もある程度多く取れるようにしたい。
羊はそこまで多く取れなくてもいいし、場合によっては自分で取れなくて他人との交渉で手に入れてもいい。3軒目、4軒目の開拓地を建てたときに少量でも取れるといいし、港で交換するのもあり。
鉄は当初はなくても困らないが、開拓地コマは5個しかなく、5軒目以後は都市化をしないと新たな開拓地が建てられなくなってしまう。都市化には鉄が大量に必要なため、他人との交渉や貿易だけでは厳しいので自分でも産出できるよう、3又は4軒目には鉄が取れる開拓地を確保したい。

序盤では粘土と木で道を延ばし、開拓地を作るのが基本となる。
初期配置で粘土と木を同程度に多く取れるようにしてあれば、道を延ばすのにそこまで苦労せずにすむ。

3軒目と4軒目の開拓地を建てる際には、もし自分がまだ産出できない資源があれば、それが取れるようになるところに開拓地を建てたい。
特に鉄は中盤に向けて大量に必要となるので、優先的に取れるようにしておきたい。

もし初期配置で鉄が産出できる開拓地を持っていて、予想外に鉄が多く出た場合には都市化を狙っていきたい。都市化をすると盗賊に狙われやすくなるが、5軒目の開拓地を建てるまでには都市化をしないといけないので、都市化のしづらい最長交易路狙いの場合にはその機会を逃さないようにしたい。

最大騎士力狙いのプレイヤーから粘土や木を求められた場合には、それを渡すと一気に相手が楽になってしまう可能性があるので、安易に1:1で交換はせず、1:2枚以上での交換を持ちかけていきたい。

中盤(5点~6点)

開拓地を5軒建てきったのに、都市化の目途が立たないのは典型的な負けパターン。
その時点で鉄を手に入れる手段がなければ、10点を目指すのは難しい。
なぜなら、自分が多く産出できる粘土や木は、後半になればなるほど価値が低くなってしまうため、他人との交渉で鉄や小麦を手に入れるのが難しくなってしまうからだ。
後半になると魅力的な土地はすでに誰かが獲得してしまっていて、新たに道を延ばして開拓地を建てるより、自分の持っている有力な開拓地を都市化したほうが効率がいいし、そもそも10点獲得のために必要な開拓地の数がそろえば無理に交渉してまで粘土と木を手に入れる必要もない。

5軒目で初めて鉄が取れる状態では、そこから都市化ができるまで身動きが取れなくなってしまうため、遅くとも4軒目までに鉄が自力で確保できるようにすること。

鉄が取れるようになり、都市化が1軒できれば、そのあとは都市化を優先的に目指しながら、開拓地を作っていけば順調に資源産出力と勝利点が伸びていくだろう。 

都市化をするとカードがダブつきやすくなるので、3:1港が取れると強い。

終盤(7点~9点)

勝利点6点を超える段階では、10点を獲得するための具体的な道筋、あとどこに開拓地を建てるか、どの開拓地を都市化するか、どこの道を延ばして最長交易路を取得するかをしっかりと考えて動くようにしたい。

8点目となる開拓地又は都市を建てた同じ建設ターンで道を一気に5本以上にして最長交易路を取得して勝利するのがベストだが、
先に最長交易路を取得された場合、無理に道だけを延ばして取り返そうとすると、相手も道を延ばして泥仕合になってしまうことがある。
その場合は自分の最長交易路を延ばす形で、開拓地を建てたり、都市化が可能であれば道セットが取れる開拓地を優先的に都市化して、勝利点を延ばしながら最長交易路を奪う機会を狙いたいが、相手も産出力が高いとなかなか難しい場合もある。
最長交易路を奪うのが厳しそうな場合には早々に諦めて発展カードを引くのもいい。
1ポイントカードが引ける可能性は十分にあるし、街道建設を引けば相手の裏をかいて最長交易路が奪える可能性もあるかもしれない。

最大騎士力を狙う場合

序盤(2点~4点)

初期配置では鉄と小麦が多く取れる配置にしたい。鉄と小麦が取れる確率は同程度か、やや鉄が多めでもいい。都市化する場合には小麦2枚に対し、鉄は3枚必要だからだ。
最大騎士力を狙う場合には発展カードを引けるように、羊もある程度多めに取れる土地を確保したい。
粘土や木は多いに越したことはないが、全ての資源を多く取ることは難しいため、どちらかは諦める必要があるかもしれない。諦めるとしたら基本的にはタイルが4枚ある木が優先となる。
粘土と木の両方を諦めるのは基本的にやめたほうがいい。開拓地を建てるためには最低でも粘土と木が2枚ずつ必要となり、開拓地を今後1つも建てずに10点取ることはほぼ不可能だからだ。どうしてもやりたいなら最初から港がないと厳しい。

序盤では基本的に都市化を優先的に考えていくが、都市2軒になったところで停滞してしまう場合も多いため、開拓地が建てられる機会を逃さないようにしたい。
交渉で粘土や木が得られれば積極的に交渉したい。

また、都市化すると盗賊が置かれやすい。
基本的に序盤では発展カードより都市化を優先すべきだが、盗賊対策に1枚伏せカードとして騎士カードを持っておくのも一つの手。
伏せカードが1枚あれば、他人は反撃を恐れてその人の土地に盗賊を置きづらくなる。

中盤(5点~6点)

都市2つの状態で開拓地が建てられない状態になってしまうのが厳しく、また、都市化すると盗賊に狙われやすく、序盤で停滞することもある。
その場合も中盤になって他人が都市化できるようになってくれば、盗賊がそちらにも向いてくれるため状況も変わる。
また、他人が都市化を目指して、粘土や木より鉄や小麦の重要度が上がってくるので、ここで他人の余っている粘土や木を1:2以上の交換で多く確保したい。
カタンはリードするより追い上げるほうが有利なゲームなのでまだ勝ち目は十二分にある。じっと我慢して機会が来た時を逃さないように。

最大騎士力狙いの場合に難しいのは、いつから発展カードを取り出すかだが、他に最大騎士力を狙っている他人の様子にもよるが、盤面勝利点が5点を超えたあたりには引いていくようにしたい。

極論、3軒目の開拓地が建てられれば、あとは最大騎士力とポイントカード2枚で、ひたすら発展カードを引いているだけで勝利できることもあるが、当然盗賊に急所を押えられれば発展カードが引けなくなってしまう。
可能であれば、鉄・小麦・羊の産出できる土地が2か所ずつあれば、盗賊で完全に抑えることができなくなる。
また、都市化をするとダイスの出目により資源が偏って集まってしまうこともあるため、3:1港があると強い。

終盤(7点~9点)

最大騎士力は先行型なので、一度キープしたら競争相手より常に1枚騎士カードが多く公開されている状態をキープすること。

逆に先に最大騎士力を取られてしまうと奪うのはかなり難しい。1ポイントカードが発展カードの山札に残っているうちは発展カードを引く価値もあるが、もし場の状況から1ポイントカードが山札に残っていなさそうであれば、そこからは開拓地を建て、都市化することに切り替えるしかない。

迷ったときに

基本は開拓地を建てるか、都市化するか

初心者の場合、なにをしたいのか分からずに、とりあえず入ったカードで道を作る、発展カードをとる、というのがよくある。
このゲームの基本は2つ、「開拓地を建てる」か「都市化する」か。
それによって勝利点をあげる、資源の入りを良くする、そうすれば自分が勝つためにはあと何をすればいいのかが見えてくる。

とりあえず道を作っておけば最長交易路が取れる、とりあえず発展カード引けば最大騎士力が取れる、と考える人がいるかもしれないが、その2つはとりあえず取るものではなく、「勝つために必要だから取りに行く」ものだと考えてほしい。
最大騎士力は先行有利のため、盗賊対策にもなるので発展カードを引いておくのも一つの手だが、最長交易路は早めに取っても目立つだけでデメリットしかない。

バーストしちゃうから何か作る

「開拓地を建てたいから羊が出るのを待ってるけど、木、粘土、鉄、小麦、小麦、小麦の手札。バーストする危険性があるから、とりあえず道を作ってもう1ターン様子を見る。」
ちょっと待ってほしい。そこで道を作って、あなたが次のターンに開拓地を建てられる見込みはあるだろうか?
道を作ったものの、このあとの1ターンで小麦、小麦と来て、結局次の手番で小麦を羊に変えて発展カードをとる、これではいつまでたっても開拓地は建てられない。
今あるカードだけで考えていると、自分のしたいことを見失ってしまうことがある。
時にはバーストの危険を冒してでも待つことが大事だ。
その前に、可能であれば他人との交渉でバーストを回避しつつ目的が達成できるのがベスト。まずは交渉を持ちかけよう。

他人との交渉は積極的に

他人を有利にしてしまうこともあるため、他人と交渉することを嫌う人もいるが、交渉する自分と相手は利益を得て、それ以外のプレイヤーと差をつけることができるため、交渉は積極的に行った方がいい。
ただし、相手に有利すぎる交渉は控えるべきだし、トッププレイヤーとの交渉や勝負を決めてしまいかねない最終番での交渉には注意が必要。
カタンは拡大再生産のゲームのため、トップが走っている状態の場合は、トップとは交渉を控え、負けているプレイヤー同士で交渉して追い付かないと、そのまま逃げ切られてしまう。
他人との交渉はカタンの最も面白いところなので、積極的にしよう。

おわりに

最長交易路と最大騎士力の両方を取って勝利できることもあります。
自分が勝利できる可能性があることに気づくことも大事ですが、他人がその状態になっていないか、場の騎士カードの枚数には注意を払っておきましょう。

また、カタンは拡大再生産のゲームのため、後半、ゲームは一気に加速します。
勝利点が5点を超えてきたら、最長交易路と最大騎士力が誰の元に行きそうか、誰が取ると危険かを考えてプレイしたいです。