富士の麓でボードゲーム日記

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【ボドゲ紹介】個人的に好きな2人用ゲームベスト3~第3位~

2人用ゲームにはガイスター、バトルライン、バベル、ローゼンケニッヒ、パッチワークなど名作が多く迷いますが、個人的に好きな2人用ゲームベスト3を紹介したいと思います。
それでは、今回は第3位です。

第3位 アグリコラ 牧場の動物たち

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第3位はウヴェ・ローゼンベルク作のアグリコラ牧場の動物たちです。このゲームは(やや)重量級で初心者には取っつきづらいアグリコラを二人用にし、職業や進歩などのカード、増員や食料供給、畑の要素をカットして短時間でシンプルに遊べるようにしたゲームです。

 

ゲームテーマ

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各プレイヤーは、牧場の経営者になります。資源を集めて、何もない牧場に柵や厩を作り、牧場を整備して羊や豚、牛や馬を沢山飼うことを目指します。

ゲーム内容

概要

個人用ボードには最初は家しか建っていません。このボードを牧場として整備し、様々な動物をたくさん飼うことが目的です。

家族は3人いるので、1ラウンドで3つのアクションができます。スタートプレイヤーから交互に1人づつ、家族を共通のボード上にあるアクションマスに移動させてそのアクションを実行します。

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これが共通のボードでさまざまなアクションが描かれている

1回行ったアクションは同じラウンドでは行えないため早い者勝ちです。

それぞれが3アクションを行ったら次のラウンドになります。この際、一部のアクション(→マークがあるアクション)については、そのラウンドで資源や動物が取られなかったものは、次のラウンドにキャリーオーバーされます。

動物は先に柵や厩を整備していないと、牧場に飼うことができず、アクションで取っても逃げてしまいます。1つの柵や厩に異なる種類の動物を飼うことはできません。また、同じ種類の動物を2匹以上飼っていると、ラウンドの終わりに1匹繁殖して増えます。この際も増えた動物が入るスペースが必要です。

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動物は1匹1点ですが、羊、豚、牛、馬それぞれについて、4匹以上いないと3点マイナスされます。また、ある程度の数を飼っているとボーナス点があります。

建物には勝利点やボーナス点が設定されているものがあります。また、追加のボードを取得し、全ての区画を使用していると4点ボーナスがあります。

全8ラウンドを行い、動物の点数と建物の点数、ボーナス点を合計して、点数の高い方が勝利します。

プレイ時間は30分程度です。

手番にできること

○資源を取る

資源には木・石・葦の3種類があります。主に木は柵や飼い葉桶、石は厩や柵、葦は厩を建てるのに使用します。特別な建物を建てるのにもそれぞれ使用します。

○柵・厩・飼い葉桶を建てる

資源を支払って柵や厩、飼い葉桶を建てます。柵や飼い葉桶は無料で少し貰えてさらに追加で欲しい場合に資源を追加で払うマスもあります。

本家アグリコラとは違い、柵は完全に牧場を囲う形でなくても建てられますが、完全に囲うまでは動物は飼えません。柵で囲った牧場は1スペースにつき2匹の動物が飼えます。建物タイルの外周は全て柵としても使用できるため、これをうまく活用するのがコツです。

厩は建物タイルで、動物が3匹まで飼えて、勝利点もついています。別にアクションして資源を払うことで家畜小屋にランクアップでき、動物の収容量と勝利点をアップできます。

飼い葉桶は本家アグリコラの厩に似ていて、柵で囲まれたスペースや建物タイルに置くことでその動物の収容量を2倍にできます。また、空き地に飼い葉桶を置いた場合は動物を1匹だけ飼えます。

○動物を取る

羊・豚・牛・馬をアクションで取得します。先に飼うスペースを作っておかないと、溢れた動物は逃げてしまいます。

○特別な建物を建てる

資源を支払って共通の場にある特別な建物を建てます。勝利点やボーナス点があるほか、取得時に効果のあるものや、今後効果のあるものがあります。木骨の小屋や家畜休息所などの一部の建物はリノベーションであり、先に厩などを建てておく必要があるので注意が必要です。拡張セットが発売されており(日本語化されたものは2種)、ゲーム毎に入れ替えてプレイできるので毎回異なった展開が楽しめますが、残念ながら現在は手に入りづらく、プレミアがついています。

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○拡張ボードを取り、追加の境界コマを貰う

最初は6マスの牧場ですが、アクションで3マスの拡張ボードを取ることもできます。また、境界コマは最初は9本でこれ以上は柵は建てられないのですが、拡張ボードを取る際に追加の境界コマも得られます。

拡張ボードを埋めるとボーナス点4点が入り、本家アグリコラと違い空き地があっても減点とならないため、最初に持っているボードは全ては使わず、拡張ボードを取って牧場を整備したほうが点数が高いです。

基本セットでは拡張ボードが4枚入っていますが、拡張ボードを3:1で分けた場合、ボーナス点で8点差がついてしまい、3枚取ったプレイヤーが非常に優位になってしまうため、しばしば拡張ボードの取り合いが発生します。第1拡張セットには追加の拡張ボードが1枚ついていて、それがあるとバランスがよくなるのですが、あいにく拡張セットは現在手に入りづらい状況です。自作で拡張ボードを作るか、本家アグリコラのように空き地が減点になるようにルール変更してプレイしたほうがいいかもしれません。

○次のラウンドのスタートプレイヤーとなる

アクションは早い者勝ちのため、先にアクションができることは重要です。このアクションで次のラウンドのスタートプレイヤーになれ、木も貰えます。

講評

アグリコラのメインシステムであるワーカープレイスメントに焦点を当てたうえで大幅に要素をカットし、プレイ感はかなり違うゲームになっています。

アグリコラ好きには職業・小進歩カードがなくなってしまったのが物足りなく感じるかもしれませんが、要素を動物に絞ったことで初心者でもプレイしやすくなり、比較的短時間の30分程度でプレイできて、それでいてしっかりとしたプレイ感を味わえます。

何より動物コマが可愛らしく、自分の牧場を作り上げていく楽しさがあります。

ボードゲーム初心者から上級者までおすすめできるゲームです。

拡張セットで特別な建物を増やすことができますが、個人的には本家アグリコラと比べると、効果は派手ではなく、特別な建物をどんどん建ててコンボを決めて勝つ、というより基本的なシステム部分に重きをおいて特別な建物はアクセント程度のように感じられます。現在拡張セットはプレミアがついて高額となっているため、無理に手を出さなくてもいいように思います。基本セットも現在は高額となってしまっているため、再版されたところで手が出せるとよいかと。