富士の麓でボードゲーム日記

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【ボドゲ紹介】個人的に好きな2人用ゲームベスト3~第2位~

今回は、個人的に好きな2人用ゲームベスト3の第2位です。

第2位 ジャイプル

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第2位はセバスチャン・ポーション作のジャイプルです。ラクダの出るゲームには砂漠を越えてやキャメルアップなど名作が多くあります。ポーションは名作とされているイスファハンの作者であり、イスファハンにはラクダが出ています。そしてこのジャイプルにもラクダが出ているのでやはり名作でした。

 

ゲームテーマ

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各プレイヤーは、インドの商人となります。市場で品物を仕入れて、それを売却してルピーを稼ぎます。ラクダを上手く使えると品物の仕入れが優位になります。安価な商品は1つからでも売却できますが、高価な商品は2つ以上同時に売却する必要があります。また、3つ以上の商品を同時に売却するとボーナスがあります。ライバル商人より多くのルピーを稼ぎ、マハラジャ専属の商人となることを目指します。

ゲーム内容

概要

品物は6種(ダイヤモンド・金・銀・布・スパイス・皮革)あり、市場から品物カードを集め、売却して品物トークン(得点チップ)に変えていきます。

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市場(場)には5枚の品物カードが並んでいます。

手番では場のカードを得るか、手札のカードのうち1種類を売却し、品物トークンを得ます。

場のカードを得る場合、手札のカードと好きな枚数交換するか、場のカードを1枚だけ取るか選びます。手札は7枚が上限となっています。

品物カードにはラクダのカードが含まれています。ラクダのカードは特殊なカードで、場から取る場合一度に全部のラクダを取り、さらにラクダは手札の保持上限とは別に持つことができます。場のカードを得る場合、好きな枚数をラクダと交換することができるため、市場に複数欲しいカードがあるけど、自分の手札のカードは市場に出したくない場合に有効です。ただし、手札上限には注意が必要です。

山札のカードがなくなるか、6種の品物のうち3種類の品物トークンがなくなったらラウンド終了で、その時点でラクダを多く持っているプレイヤーに5点ボーナスを加え、得点の多い方がラウンドを獲得します。2ラウンド先取したプレイヤーが勝者となります。

プレイ時間は30分程度です。 

手番にできること

手番にできることは「市場の品物カードを得る」か「手札の1種類の品物カードを売却する」かのどちらかです。

 

○市場の品物カードを得る

これには3種類の方法があります。

 

A)品物カード1枚を得る

市場にある品物カードを1枚取って自分の手札に加えます。手札が1枚増えることになるので手札上限に注意が必要です。

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場からダイヤモンド1枚を取って手札に加えます


B)複数の品物カードを得る

市場にある複数の品物カードが欲しい場合には、自分の手札と交換する必要があります。このとき、自分の手札の代わりに自分の持っているラクダカードと交換することも可能です。ただし、ラクダカードと交換する場合には手札が増えるので手札上限に注意が必要です。また、市場のカード1枚と手札のカード1枚の交換はできません。1枚だけ得る場合はカード交換ではなくカードを取る必要があります。

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自分の手札から金と銀を出して、ダイヤモンドとスパイスを貰います

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ラクダカードがあれば、金も銀も出さず、ラクダ2枚を出してダイヤモンドとスパイスを貰えます


C)市場のラクダカードを全て取る
市場にある全てのラクダカードを取って自分のラクダ置き場に置きます。必ず市場の全てのラクダカードを取る必要があります。

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場のラクダカード2枚を貰って自分のラクダ置き場に置きます


○品物カードを売却する

手札の品物カード1種類をすきな枚数売却して、その品物の品物トークン(得点チップ)を得ます。売却した枚数分の品物トークンが一度に貰えます。

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手札から皮革を4枚出し、皮革の品物トークンを上から4つ貰います。
4枚同時に出したので、ボーナストークン4枚同時用も貰えます。

品物には価値の違いがあり、ダイヤモンド⇒金⇒銀⇒布⇒スパイス⇒皮革の順に得点チップの平均値が下がっていきます。また、それぞれの品物の得点チップには限りがあり、早く売却すればするほど同じ品物でも得点チップに描かれている得点が大きなものとなっています。

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品物トークンは上から取っていくので、早く売却するほど得点が高いです。



ダイヤモンド・金・銀は高価な品物となっており、得点が高く設定されています。そのため、これらを売却する場合には2枚以上同時に売却しなければなりません。

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布などと比べると点数が高いので、売却しづらく設定されています。

3枚、4枚、5枚以上同時に売却した場合にはボーナスチップを貰えます。ボーナスチップの得点はランダムで取得するまで何点か分かりませんが、3枚ボーナスは1~3点、4枚ボーナスは4~6点、5枚ボーナスは8~10点と一度に多く売却すればボーナスが大きくなります。

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特に5枚同時は非常にボーナス点が高いので狙っていきたいです

講評

基本的なルールはカードを取って、勝利点に交換するだけと非常にシンプル。独特のプレイ感で(長考しなければ)テンポよく進むのが心地良いです。
シンプルですがルールが非常によくできていて、ジレンマが効いています。ジレンマが分かりやすいゲームはいいゲームです。
品物カードを効率よく集めるのにはラクダを上手く使いたいのですが、場にあるラクダを取ると山札からカードが場に一気に補充されるため、ダイヤモンドなどの高価なカードや相手が集めている品物カードが出てしまう可能性が高いです。
品物カードを売却する際には複数枚ボーナスを狙っていきたいですが、ゆっくりしていると先に狙っている品物トークンの点数が高いものを相手に掠め取られてしまう危険性があります。
手札制限の7枚というのが非常に絶妙で、複数枚ボーナスを狙ってカードを貯めこんでいると、場に欲しいカードが複数枚出た時に、自分の手札と交換すると相手が欲しがっているカードを放出してしまう、かといってラクダを使うと手札が増えてしまうため手札制限に引っかかってしまう、ということがまれによく発生します。
ルールはシンプルで1ラウンド10分程度、フルセットやっても30分程度と短時間でプレイできるので初心者でもプレイしやすく、考えるところは多く色々な作戦が取れるので、プレイ時間は短時間にもかかわらずじっくりと長時間ゲームをやったような満足感が得られます。
箱も小さく運びやすいので、旅行などのおともにうってつけです。値段は箱の大きさに対してはやや高く感じる人もいるかもしれませんが、コンポーネントは美しく、十分にその価値はあるかと思います。
同じ作者のイスファハンは2人用ではないですが、ダイスの使い方が独特で面白くて、個人的に好きなデザイナーです。ぜひまたラクダの出てくる名作をデザインしてほしいです。