富士の麓でボードゲーム日記

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【ボドゲ攻略】初歩から始めるプエルトリコ攻略1~ゲームの目的とアクション解説~

今回から以前紹介したプエルトリコの攻略をしていきます。

基本的には4人プレイを想定して書いています。建物評価ではプレイ人数による違いも補記するつもりです。また、自分が拡張を持っていないため、基本セットのみでの攻略となります。

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プエルトリコの目的

プエルトリコの目的は最も多く勝利点を稼ぐことで、その方法は主に次の2つ。

1、建物を建てる

【建築家】のアクション(以下【】はアクションを指す。)で建物を建てることができ、建物タイルには1~4点の勝利点が付いている。

2、商品を海外へ出荷する

【船長】のアクションで商品を海外へ出荷(以下「出荷」と言ったら船長での出荷を指す。)でき、出荷した商品1つにつき1勝利点が得られる。

建物を建てるにはお金が多く必要で、商品を【商人】のアクションで売却(以下「売却」と言ったら商人での売却を指す。)するのが主な方法。
一方、商品を出荷してしまうと売却するための商品がなくなってしまうため、建築か出荷かどちらかを重視したプレイングをするのが基本的なプレイスタイルとなる。

商品→「売却」→「建築」→《勝利点》
  →「出荷」→《勝利点》

この2つの方法のほか、10金建物のボーナス勝利点があり、それらの合計勝利点で勝敗が決まる。

なにをしたらいいか

プエルトリコで初心者が悩みがちなのが、「7つもアクションがあって何をやったらいいかがわからない」ということだ。
前項でこのゲームの目的は勝利点を稼ぐことと書いたが、このゲームで常に考えている小目標は、「次に欲しい建物を建てるにはどうお金を稼ぐか」。
プエルトリコで最も重要なものはお金だ。
プエルトリコというゲームはお金を得るのが非常に大変なように設計されている。
お金をうまく稼ぎ、最も効率的に勝利点に変換できたプレイヤーが勝者になるといっても過言ではない。

お金を得る基本的な手段は【商人】で商品を売却すること。
商品を得るには【開拓者】でプランテーションを作り、【建築家】で対応する生産施設を建て、【市長】でプランテーションと建物の両方に労働者を乗せた後に、【監督】で商品を製造する必要がある。
基本的にはこの順番にアクションをしていくことになる。
実際、1ラウンド目のアクションは【開拓者】【建築家】【市長】の順番にプレイされることが多い。

【開拓者】・【建築家】→【市長】→【監督】「商品」→【商人】「お金」

当然ながら建物を建てるためにお金を貯めるだけでなく、合間に出荷をして勝利点を稼ぐこともあるが、常に意識する小目標は次に建てる建物、中目標は自分の戦略に必要な建物を全て建てること、大目標は建てた建物を生かして勝利点を稼ぐこと、と考えておきたい。

次に悩むのが建物が多すぎて何を建てたらいいかわからない、ということだが、これは各建物・各戦略のあたりで解説したい。

各アクションのポイント

ここからは各アクションの解説をしていく。

開拓者

特権:場に出ているプランテーションの代わりにストックから採石場を取れる。採石所に労働者が乗っていれば建築アクションの際に1つにつき1金安く建築できる。ただし、建物によって割引できる金額に制限がある(1金~4金)。
共通:場にオープンになっているプランテーションから1つ取って自分のボードに置く。


解説:開拓者のアクションをする目的は主に3つある。

1つは採石所を取ること。
採石所の効果は建築時に1つにつき1金割引、しかも建物によって使える数の制限つきと地味に見えるが、最初の採石所が最大12金を稼ぐと考えると非常に強い。
その性質上、なるべく早く取ったほうが割引できる回数が多くなるのでいい。
また、採石所は全部で8枚しかないため、プレイ人数が多い場合には早い者勝ちとなる。
採石所がいくつ必要となるかは難しいところだが、建築を多くこなす建築型なら2つは欲しい、3つあっても困らない位だ。
出荷型でも最低1つは欲しい、お金が稼ぎづらいので2つ以上あってもいいくらいだが、出荷用の作物を作るためのプランテーションも多く必要となるので悩ましいところだ。

2つ目は売却するための作物のプランテーションを取ること。
売値を考えるとタバコかコーヒーを作りたいが、サトウも生産施設の価格がタバコ・コーヒーと比べて2金と安く、初期資金で建設することも可能なため序盤の資金繰りに役立つ。

3つ目は出荷するための作物のプランテーションを取ること。
ベストは生産施設が不要なコーンだが、コーンは建築型にとってもできれば欲しいので、取り合いになることが多い。
自分が開拓者のアクションを取った場合には特権で採石所を取るか、場の欲しいプランテーションを取るか迷うことも多い。
ここはどちらかを選ぶのが正解ということもなく、結果論としてこちらにしておけば、と後悔することも多いので難しいところ。
売却がしやすい流れか、出荷が多くされる流れかなど場の状況も加味しながら判断したい。

建築家

特権:1金安く建築できる。
共通:お金を払って建物を1軒建てられる。すでに自分が建てたものと同じ建物は建てられない。小さな生産施設(小インディゴ、小サトウ)は各4つ、大きな生産施設(大インディゴ、大サトウ、タバコ、コーヒー)は各3つ、紫色の建物は各2つ、10金建物は各1つしかなく早い者勝ちとなる。


解説:建物の建築は多くのプレイヤーが常に目標としているので、毎ラウンド行われることも多いアクション。
特権の1金安く建築は、タイミング次第ではそれのあるなしによって7金以上の強力な建物や10金建物をライバルより先に建てられるかどうかを左右することもあるが、基本的には他の1金乗ったアクションを選んで、誰かの建築家で建ててもお金は変わらないので、他人の建築家のアクションをうまく活用できればしていきたい。
一方、他人の建築家のアクションで目標の建物にお金が足らないのに、せっかくだからと無理に他の建物に手を出すのは控えたい。

市長

特権:1人多く労働者を得られる。
共通:手番プレイヤーから順番に入植船に乗っている労働者を1人づつ自分のボードに移動させる。さらに、自分のボードの労働者を再配置できる。アクション後は入植船に労働者を補充するが、その際には全プレイヤーの建物の空いている労働者マスの数だけ補充する、空いている労働者マスの数がプレーヤー数以下であればプレーヤーの数だけ補充する。


解説:必要な時には欲しいが常に必要となるわけではない市長のアクション。
他人が選んでくれればありがたいという時もあるが、採石所や生産可能となる生産施設・プランテーション、工場や港などが準備状態になっているときは他人もそれを見てなかなか市長をしてこないこともあるので、自分が有利な時は自分でしっかり選ぶとともに、他人が有利になってしまうときには立ち止まって考えるようにしたい。
特権は労働者が1人追加で貰えるが、船に乗っている人数がプレイヤー数で割りきれない場合は特権とは別に他のプレイヤーより多く貰えることもあるので意識しておきたい。

他に気をつけることが2つあり、1つは10金建物を建てた後に市長が行われないと建物のボーナスが貰えないので最終盤では注意すること。
特に自分の手番で10金建物を建てて12軒の終了条件を満たした場合、その後に誰かが市長をしてくれるかどうかよく考えておく必要がある。
もう1つは市長の際の再配置の置き方によって、次の入植船の人数が決まるので、終了条件の労働者駒切れに影響すること。
早くゲームを終了させたい時はなるべくプランテーションに労働者を寄せて、逆に長引かせたい場合は建物に寄せておこう。

監督

特権:作成した商品のうち、1つ多く貰える(全員が商品を作成した後に一つ選ぶ)。
共通:プランテーションとそれに対応する生産施設に労働者が乗っていれば、その1セットにつき1つ商品が作れる(生産施設は1タイルに複数の労働者が置けるものがある)。ただし、コーンだけは生産施設がなくてもプランテーションに労働者が乗っていれば商品が作れる。商品の作成はスタートプレイヤーから順番に(1つずつではなく作れる作物全てをいっぺんに)行っていく。プレイヤーの手元や貿易船、商店に商品が乗っていて、ストックの駒が不足した場合には商品が貰えない。


解説:最も注意が必要なアクション。
このタイミングによって、自分より他人を利してしまう場合もあるし、場合によっては自分のしたいことができなくなってしまう場合もある。
全員が資金不足で商品も手元にない状態では建築も売却も出荷もできないため低調な動きとなるが、誰かが監督した途端に一気に場が目まぐるしく動き出すので安易に監督はしてはいけない。

特権は1つ商品を多く生産できるというものだが、売りたい場合は同じ商品は2つ商店に並べられないので2つ貰っても2つ目が売りに出せるのはいつになるかわからない。
出荷したい場合も無事自分が出荷できるかわからないし、1点増えるだけなので他人が生産してくれて、自分が船長のボーナス1点を貰える方がいい。
あまり特権は魅力がなく、むしろ他人にやってもらった方がメリットがあることがほとんどだ。

自分が監督をしたいと思った場合、まずは自分以外に誰が何を何個生産できるかを確認しておくこと。
自分が生産できるより多くの商品を生産できるプレイヤーがいる場合、そのプレイヤーを利してしまう。
逆にいうと自分だけが商品を生産できる場合はいいタイミングということ。
最序盤に他人の生産体制が整っていない時や、貿易船に駒が多く乗っていてストックが少ない場合も監督したプレイヤーから生産していくのでストック不足で生産できないプレイヤーがでてくる。
特に工場を建てたプレイヤーはこれで生産できないと工場の効果も得られないのでいいタイミングがあれば狙っていきたい。
また、自分以外に監督をしたそうなプレイヤーがいれば、そのプレイヤーにしてもらうのと、自分が監督するのとどちらがいい状況になるか予想しておきたい。

商品を売りたい場合には、作った商品を無事自分が売れるかどうかよく見ておきたい。
自分と同じ商品を作れるプレイヤーがいないか、次の商人のアクションまでに誰がどんなアクションをするか予想しておきたい。

出荷したい場合には自分以外に出荷を望んでいるプレイヤーがいないか、自分が監督することでその後の出荷が不利にならないかを考えておきたい。

最後に、誰かを有利にさせてしまうとしても、監督をしないと自分の勝ち目が見えてこない場合にはリスクを承知で監督をすることも必要なので覚えておきたい。

おわりに

アクション解説の途中ですが、長くなってきたので、続きは次回に掲載します。