富士の麓でボードゲーム日記

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【ボドゲ攻略】カタン 勝利への道標3~各論~

カタン攻略3回目、今回は発展カードの考察など、これまでに上がっていない各論をピックアップします。

発展カード考察

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騎士カード 14枚/全25枚中(56%)

最も引く確率が高く、発展カードを引く場合には基本的にはこのカードを引くと思っていい。
このカードが欲しいシチュエーションは、急所の資源を押さえられている時や、最大騎士力を狙う時だが、騎士カードが欲しい時に限って他のカードを引くことはよくある話。
盗賊を動かすので1枚他人から奪えることを忘れがちなので、他人が自分が欲しい資源しか持っていない時や、トップ目や最長交易路・最大騎士力を争っている相手を抑える場合に使う手があることも覚えておきたい。
3枚資源を使って、1枚しか得られないため資源効率自体は悪い。

 

街道建設 2枚/全25枚中(8%)

道を立てづらい序盤か、最長交易路を奪いたい最終盤で役に立つカードだが、他のカードに比べると融通性が低い。
道を立てづらい序盤に引けると嬉しいが、このカードが引ける確率は高くないし、序盤は資源1枚の価値が高いため、このカードを引きたいがために発展カードを引くのはおすすめできない。
道セットの出づらいマップの時や、自分が最大騎士力狙いで道セットが出づらい時だと重要度は上がるが、引いても嬉しくない時も多い。

発見 2枚/全25枚中(8%)

開拓地を建てるのにも使えるし、都市化するのにも役に立つ。
序盤~終盤までいつ引いても使えるカードではあるが、3枚の資源が2枚になってしまうので資源効率自体は良くはない。
ただ、手札とは関係なくいつでもどれでも2枚資源が貰えると考えれば、バースト対策にもなるし、出目が偏っても開拓地や都市化をすることができるので、あれば1点分の勝利点を増やしつつ、産出力を上げることができるだろう。

独占 2枚/全25枚中(8%)

もっとも強く、かつ使い方が難しいカード。
他のカードが使用したターンでの増加勝利点が1~2点なのに対し、このカードは状況次第では2点以上の活躍をする。
効果的に使用すれば自分の産出力を飛躍的に上げつつ、他人に致命的なダメージを負わせることができる。
ただし、使い方を誤ると発見に遠く及ばない効果しか得られないこともある。
最低限、この1ターンで自分が欲しい資源がいくつ出たか、又は自分の欲しい資源でなくても大量に出た資源がいくつ出たか、またそのうちいくつが開発で消費されたかは覚えておきたい。
可能であれば場にある資源カード全てを予測し、かつライバルが一番必要としている資源は何かを予測して効果的に使用したい。
どうしても記憶できない人は資源カードの山の残り具合を見て使用するといい(周りが許せばですが)。

使うタイミングとしてはやはり終盤で大量の資源が産出されるようになった後の方が爆発力はある。
しかし、終盤では多くの相手が港を持っていて大量に資源がでても自分のターンで消費してしまうことが多い。
それでも自分の番が来るまでは誰も資源は使えないし、伏せカードがあるだけで相手への影響力もあるので十分強い。
また、貰える資源は少なくても、自分がどうしても欲しい資源があれば、思い切って序~中盤の重要な場面で使用してしまうのも手。

このカードを使う上で一番注意したいのは、自分のターンで手札の中の独占する予定の資源を使って他人と交渉して、その直後に独占を使って、ばらまいた手札を回収しつつ、他人と交換したカードは自分のものとする使い方。
公式ルール上は不可とはされていないが、著しく場の不況を買い、勝利とは関係なく、楽しいゲームも楽しくなくなってしまうことがあるため、それが最初から許されていると分かっているメンバーとでない限り、そういった使い方はしないほうがいい。

1ポイントカード 5枚/全25枚中(20%)

盤面を強化することができないため、できれば序盤より終盤に欲しいカード。
しかし、他のカードと違い確実に1点の働きをするのが強い。
また、2枚以上持った場合が強い。たった6枚の資源カードで確実に最長交易路や最大騎士力と同じポイントを稼ぎだすのだから。最後に一気にオープンすればいいので、「発展カード使用は1手番1枚」という制限を受けないのも強く、発展カードを多く引く戦法と相性がいい。
引く確率は初期でも20%と意外と高め。場にオープンされてるカードと、伏せられているカードから推測すれば、山札の割合を予想することもできるので、終盤で点数が伸び悩んでいて、発展カードの山札にこのカードが多く眠っていると踏んだら、発展カードを引いていくのも手。

騎士カードを使うタイミング

発展カードは現行ルールでは自分の手番のいつでも使用することができるので、自分の土地が抑えられているときにはダイスを振った後でなく、ダイスを振る前に騎士カードを使ったほうがいい。

それとは別にここで記載したいのは、騎士カードを伏せて持っている場合、自分の手番で騎士カードを使うかどうか、ということ。

自分の土地が盗賊で押さえられている場合は、基本的に騎士カードは使った方がいい。
ただ、今抑えられているところではなく、他の土地が自分の急所である場合には、騎士カードをあえて使用しないのも手。

では自分の土地が押さえられていない時はどうか。
その場合、基本は動かさないほうがいい。
他人の手番で⑦がでて自分の土地に盗賊を置かれた時のために取っておくということもあるし、伏せカードが1枚あると騎士カードを警戒して盗賊を自分の土地に置くのを他の人がためらってくれるかもしれない。

ただ、最大騎士力を狙っている場合は別。
自分が公開している騎士カード枚数が単独トップであれば無駄に騎士カードを使う必要はないが、最大騎士力の競争相手が伏せカードの中に騎士カードを持っていそうな場合にはその動向に注意し、自分も伏せカードの騎手カードを手厚くするとともに、相手が公開している騎士カード枚数を同点にしてきたらすぐに自分も騎士カードを使用したほうがいい。
発展カードは1ターンに1枚しか使用できないため、自分の方が先に3枚騎士カードを公開すれば、あとは自分が騎士カードを公開できずに相手が騎士カードを2枚続けて公開するということがない限り最大騎士力は奪われない。
逆の立場になると大変苦しくなる。
最も抑えたい相手の急所の土地に盗賊が既に置かれている場合は、ダイスを振った後に騎士カードを使用するようにすれば、⑦が出ても⑦での盗賊移動後に、あらためて騎士カードを使用してライバルの一番苦しいところに盗賊を戻すことができる。ダイスを振る前に騎士カードを使っても、⑦が出た場合に急所の場所に置きなおしできるが、⑦が出る確率は6分の1のため、ダイスを振った後に騎士カードを使用するほうがいい。

伏せカードを予想する

他人の場に伏せられた発展カードがある場合、使われるまで何か分からないが、ある程度予想することはできる。

まずは自分の土地に盗賊がいるのに伏せカードを使わなかった場合、騎手カードではない可能性が高くなる。

騎手カード以外の場合、発見や街道建設は比較的早く使用されるため、ずっと残っているカードはポイントカードか独占の可能性が高い。

そういった伏せカードがある場合は、ポイントカードであれば盤面の点数より実際のポイントが多いかもしれないので注意するとともに、独占の場合には自分の手札が奪われてしまう危険性があるためなるべく手札を残した状態で自分のターンを終えないように注意したい。 

港は強い

カタンはダイスの目によって産出される資源が決まるため、常に欲しい資源だけ来るということはまずない。
そういった時のために他人との交渉があるが、交渉は自分がトップの場合や、終盤に向けては行いづらくなってしまう。
最初からできる4:1貿易は非常に効率が悪いため、中盤以降では港に開拓地を建てることを選択肢に加えておきたい。特に3:1港は強いので、初期配置の段階から3:1港を取ることを考えた配置を意識しておきたい。
ただし、初期配置で港に開拓地を置くと2交点に開拓地を置くことになってしまうため、できるだけ3軒目以降の開拓地で取れるようにしたい。

3:1港

4:1貿易に対し1枚少なくてすむだけではあるが、カタンにおいてその1枚の差は大きく、特定港と違って資源を選ばないので非常に強い。
これがあれば、バーストのリスクが大きく軽減するとともに、急所の資材を盗賊で抑えられて身動きが取れないということも防ぐことができる。
特に都市化した後は、出目が片寄ると特定の資源が1周で溢れてしまって使い切れないという事態もよく出てくるため、3:1港の強さがよくわかるだろう。

特定港

こちらは3:1港とは使い方が異なり、どのような資源が今回出やすいか、出づらいかが大きく関わってくる。
基本的な活用方法は2通りで、1つ目は特定の資源の数字が良く、今回はその資源が豊富に産出されるという場合。特に2~3タイルがその資源で構成される3交点がある場合、そこを押さえて、資源の種類が少なくてもその資源を特定港で交換することで対応していく活用方法。
2つ目は特定の資源の数字が悪く、今回はその資源が希少となる場合に、他の豊富な資源の特定港を得て、その貴重な資源に変えるという活用方法。特に鉄や粘土はタイルが3枚しかないため、無理して数字の極端に悪い所に開拓地を建てるより、割りきって特定港で対応するのも一つの手ではある。
資源の種類よりも盤面の数字の偏りを重視したいが、一般的な傾向として、羊は余りやすいため、羊港が使いやすい。また、粘土や木を重視した初期配置にした場合、中盤以降は粘土や木の価値が相対的に低くなっていくので、その際に粘土港や木港を活用するというのもあり。
特定港狙いの場合は、狙いたい資源が多く取れる場所と、その資源の特定港の位置関係はマップ次第となってしまうため、時には初期配置で特定港に開拓地を建てるのもあり。
ただし、特にマップの数字が偏った場合には出やすい数字で何でも好きな資源に変えられる特定港は強いように見えるが、実際には2枚のカードを1枚に変えているため、基本的に効率が悪い点には注意し、特定港のみによったプレイングは控えたほうが勝率は良くなるだろう。

盗賊の動かし方

⑦を出した場合、盗賊をどこに移動させるか、基本は「勝利点が一番多い人」を狙うようにしたい。
ただし、最長交易路、最大騎士力には要注意。それらを持っている人より、潜在的に勝利に近い人がいるかもしれない。
カタンは拡大再生産のゲームであり、負けている他人が協力してトップを抑えなければ、トップがリードし続けることができるゲーム。トップから取らずに負けている人から取るのは良策ではない。
そんなことをして2位以下同士で盗賊をなすりつけあいっこしている間に、トップは届かない場所へ行ってしまいかねない。

その上で、置く候補としては、自分以外の他人が複数開拓地を置いている土地、確率のいい数字や都市化しているなど産出量の多い土地に置くようにしたい。
ただ、トップ以外の他人も開拓地を置いている土地の場合には、トップが一人勝ちしているような状況では協力して追い上げようとする下位チームの連携を崩してしまう可能性もあるので、時にはあえてそこに置かずトップのみを抑えられる場所に盗賊を動かすことで、交渉などで協力体制を築いていけるようにすることも大事。
また、数字は他にいい場所があっても、押さえたい相手の急所の資源に置くのも有効。例えば、最大騎士力のライバルがいて、鉄や小麦が取れる場所は2か所あるけど、羊が取れる場所が1か所しかない場合、数字が悪くても羊を抑えるというのもあり。

盗賊には資源が産出されなくなるという効果のほか、資源を1枚奪うことができるという効果もある。
それを生かして、自分が欲しい資源のみが手札にある人を狙って盗賊を置けば、必ず盗賊で自分の欲しい資源を奪うことができる。
また、自分より前の人の手番の交渉で開拓地や都市化ができる手札になって自分の手番が来るのを待っている人を狙って盗賊を置けば、その相手に大きなダメージを与えることもできる。
しかし、これらの使い方は盗賊を置いた相手のヘイトを大いに買うこととなるし、前述したとおり下位同士で盗賊を擦り付け合っていてはトップの思うつぼなので、明らかに発展が遅れている人を狙ってするのは控えたほうがいい。
また、2人以上の開拓地が置かれた土地に盗賊を動かした場合、よくカードが多い方から取るということがあるが、そのカードが多く貯まっている人は盤面の産出力が高いからカードを多く持っているのか、それとも資源がうまく手に入らないで4:1貿易のために少ない産出量の中、必死に貯めたカードなのか、立ち止まって考えてみてほしい。私は後者を狙うより、より盤面が強い方から取るべきだと考えている。

⑥⑧を押さえる

⑥⑧より③⑪の方が沢山出るような「感じ」がすることもあるが、やはりダイスを使用する以上、勝率を高めるには確率を無視できない。
ダイスを1回振って⑥または⑧が出る確率は5/36。4人プレイでは1周でダイスが4回振られるので、⑥か⑧のどちらかに開拓地を建てれば、1周するまでに1枚以上の資源が得られる確率は45%程度となり、⑥と⑧の両方に開拓地を建てれば、90%程度となり、1周してもなにも資源が得られないということは少なくなる。
ただし、⑥⑧は他の土地より目立つため、盗賊もおかれやすい。いくら⑥⑧を取ってもその開拓地の他の隣接地が②⑫③⑪あたりでは盗賊を置かれた際にかなり弱い土地になってしまうので要注意。

バースト対策

手札が8枚以上で自分の手番を終えた場合、次の自分の手番の建設ターンまでにバーストする確率は50%以上となる。
できればバーストは避けたいので、手札8枚以上を残した状態で手番は終えたくない。
特に序盤~中盤では資源1枚あたりの価値が高いのでバーストはかなりの痛手になる。
手札何枚以下であればバーストしないのか、それを考える上でのある程度の目安を紹介したい。
まずは、1周する間に自分が何枚の資源を得ることができるのか。簡略化して考えると次のとおりだ。
(1)例えば出目⑥は5/36の確率、これを5ポイントとして考える。
(2)自分の開拓地の周りの土地のポイントを合計する。都市化していればポイント2倍する。
(3)1ポイントは約3%なので、3倍すればダイス1回振った場合の資源の産出枚数の目安が分かる。例えば、合計20ポイントであれば、20×3=60%、0.6枚となる。
(4)4人プレイでは1周の間に自分も含め4回ダイスを振るので、0.6×4=2.4枚となる。
これを参考にすると、自分の手番まで7枚以下であればバーストしないので、
合計20ポイントの場合には20×3%×3回=1.8。自分の手番を5枚以下で終えれば確率上はバーストしないことになる。

計算が難しければ、最初の開拓地二個では大体合計20ポイント位のことが多いかと思うので、5枚をラインとして考えておけばいい。

序盤のうちは資源1枚の価値も大きく、1周で手に入る資源も少ないが、中盤以降で都市化が進んできたら、例えば40ポイントなら毎回手札3枚以下にしなければならず現実的ではないため、無理にバーストを恐れなくてもいい。

ただ、バーストはなくても盗賊で奪われる危険や、発展カード独占を使われる可能性もあるため、できるだけ自分の手番で手札は使いきれればベスト。

壁の有効性

4:1貿易ができるのにあえて貿易せずに資源が多いままで手番を終えることを壁をとっておくという。
この行動のメリットは、一つ目は盗賊に狙われた際に、必要度の高い資源を守ることができること。貿易の変更元の資源は必要性の低い資源で、逆に変更先は自分が欲しいと思っている資源。また、自分が今持っている資源で必要性の高い資源がある場合にも、数の多い必要性の低い資源を引かせる確率を高め、必要度の高い資源を守ることができる。特に自分がトップの時には、盗賊に狙われやすいので、4:1貿易で獲得したカードを次のターンまで残しておくのは注意が必要。
二つ目は次の自分の手番の時に必要な資源が絞れない場合、あえて次の手番まで待つことで、次の手番の時に必要な資源に変えることができること。例えば都市化を狙っていて鉄・鉄・小麦+木4枚の手札で、鉄も小麦も自分で産出できる場合、木4枚を鉄と小麦どちらにするか迷う場合だ。
三つ目はあえて必要のない資源を沢山持っておくことで、バーストしてもその資源を捨てて必要な資源を守るという使い方もある。しかし、この使い方はそもそも貿易しておけばバーストの危険性を少なくできることから、有効度は低い。
手札が多い状態で手番を終える分バーストのリスクは上がるので、基本的にはあえて残すことはおすすめしないが、状況に合わせて上手く利用できれば致命的な事態を回避できるかもしれない。

おわりに

今回はこれまでに取り上げていない各項目について記載しました。
次回は各種戦法を簡単に紹介したいと思います。