富士の麓でボードゲーム日記

おすすめのボードゲームの紹介や攻略をしています。

【ボドゲ攻略】イスファハン攻略 後編

今回はイスファハン攻略後編として、公共施設を使った各戦略とポイントを解説します。

 

スーク戦略Ⅰ、クレーン戦略

f:id:pompompom3:20191004220433j:plain
スークを独占するのをメインにする戦略で強力なのがクレーンを使った戦略。
クレーンはスークへの出荷時に商品を1つ追加で出荷できる公共施設、これを使って高得点のスークをできるだけ効率よく独占していく。

まずはできるだけ早くクレーンを建てるのが重要だが、クレーンはバザールと並んでもっともコストが高い公共施設。
ダイスの目が金貨やラクダに片寄ってくれて、上手く自分がそれを取れればいいがそうもいかない。
そんなときはカードを引くことを考えたい。
特に麻袋などの得点の低いエリアに1つとか2つとかしか置けないなら、スークに出荷するよりカードを引くアクションを選択したい。
前回紹介したカードは9種類各2枚の計18枚で、公共施設の建設時に金貨かラクダ駒の支払いが不要になるカードのほか、金貨3枚又はラクダ駒3つが貰えるカードも公共施設の建設で役に立つので、4/9、半分程度の確率でクレーン建築がスムーズになるカードが引ける。
引くならできるだけ早いラウンドでカードを引き、金貨かラクダ駒か引いたカードに足らない方を一気に集めてクレーンを建てたい。

クレーンを建てたら、独占可能でできるだけ高い得点となるようなダイスを選んでいくが、駒1つあたりの得点が高いダイスタワーの上のエリアを優先的に狙っていきたい。
特に自分がスタートプレイヤーとなるターンでは金貨を払って追加のダイスを投入し、壺のエリアに出荷できる確率を高めていきたい。

f:id:pompompom3:20191004220628j:plain
追加ダイスを投入して、こんな感じに壺のエリアにダイス2個でれば、クレーンの効果と合わせてたった3駒で一気に12点ゲットできる。

他に公共施設を建てるかどうかだが、クレーンを最優先で建てた後は基本的にはクレーンの効果が使えるスークへの出荷を優先していきたい。
ただ、ダイスが金貨やラクダに著しく片寄った時や、ろくなダイスが残らなくてカードを引く場合もあって公共施設を建てられる資源が集まったら、相性の良いバザールか、追加ダイスのために必要な金貨を得る工房を建ててもいい。

スーク戦略Ⅱ、バザール戦略

f:id:pompompom3:20191004111957j:plain
もう1つのスーク独占をメインにする戦略は、スークを独占した際に2点追加ボーナスのあるバザールを使った戦略。

まずはバザールを建てる必要があるが、クレーンと並んでもっともコストが高いので、クレーンの時と同様にカードを上手く使うなどして早めに建てたい。
ただこちらは最初の決算までに建てられればいいので、スーク出荷の方がダイス目がいいときはスークにもしっかり出荷していきたい。
無理をしてバザールを建てても、スークを独占できていなければボーナス点は一切得られないからだ。

バザールを取ったら独占可能なダイス目を優先して選んでアクションしていくが、同じ駒数なら得点が高い1つのスークを独占するより、得点が低い2つのスークを独占してたほうがボーナスがある分得点が高くなることがある。
エリアに関わらず、なるべく多くのスークが独占できるようにしていきたい。

f:id:pompompom3:20191004220925j:plain
この場合、樽のエリアならピンクのスーク独占だと8点+ボーナス2点=10点だが、白と青のスーク独占なら3点+4点+(ボーナス2点×2)=11点となる。

バザール戦略の場合には、スタートプレイヤーの際に追加ダイスを使うのはリターンもあるがリスクもある。
追加したダイスが片寄ってスーク出荷のアクションにダイスが5以上とか出ればそれを取ってスーク独占を強化できるが、ダイス目がバラけて壺のエリアにも1つとかダイスが置かれた場合、自分はできるだけ片寄った別のエリアのダイスを取りたいが、壺のエリアのダイスが残って他のクレーンを持ったプレイヤーにアシストしてしまう危険性があることを覚えておきたい。

他に公共施設を建てるかどうかは、クレーン戦略と同様スーク独占を優先していきたいが、チャンスに恵まれればクレーンも建ててスーク独占をより強化したい。両方建てるまでラクダと金貨を集めてからスークの独占を始めると遅きに失してしまう場合もあるので、スーク独占を優先しながら、ダイスが偏った際にラクダや金貨を取ったり、カードでコストを一気に削減できたら狙っていこう。

 

スーク戦略を2つ紹介したが、クレーン戦略はダイスの目がばらけた方が有利で、一方バザール戦略はダイスが極端に偏った方が有利となる。
ボードをよく見ると、例えば先ほどの写真だと樽エリアの青のスークは3駒で4点、黄色のスークは4駒で6点となっている。
樽のエリアのアクションダイスが3個だった場合、バザールなら青のスーク独占で4点+ボーナス2点の計6点、クレーンなら黄色のスーク独占で6点とどちらでも変わらない点数が稼げる。
写真のようにアクションダイスが5個でればクレーンならピンクのスーク独占の8点+他のスークが空いていれば次のスーク独占が優位になるだけだが、バザールなら2か所独占で11点と余分に点数が稼げる。また、白のスークは3点に対し、青のスークは4点なので、アクションダイスが3個の場合は、クレーンよりバザールの方が1点高い。
一方、クレーンは1アクションでほぼ確実に一番得点の高いスークを独占できる安定性があり、なにより樽のエリアでは黄色のスークが2駒で6点に対し、オレンジのスークが3駒で12点となり、クレーンであればこの12点が非常に狙いやすいのがメリットでもある。
安定性を考えると基本的にはクレーンの方が優秀ではあるが、運が味方につけばバザールも爆発力は高いので、他の人の状況も見て好きな方を選んでいきたい。もちろん両方使う夢のプランもありだ。

 

キャラバン戦略

f:id:pompompom3:20191003213909j:plain

キャラバンへの出荷をメインにしていくのがキャラバン戦略だが、ひたすらスークに出荷すればいいスーク戦略と比べ、キャラバン出荷はシャーの代理人を動かして商品をキャラバンに送るアクションの傍ら、ラクダ駒を取るアクションも合間にしていかなければいけないので、ただキャラバンに出荷するだけではあまり効率がよくない。

ポイントは公共施設の隊商宿を活用することだ。
隊商宿はアクションでキャラバンに出荷した際、出荷した駒1つにつきカードを1枚貰える効果があり、普段は1アクション消費しないと取れないカードが出荷のおまけで貰えるので強い。
カードには様々な効果があり、状況に応じた使い方ができるのもいい。
また、カードを捨ててアクションダイスを1つ増やせる効果も忘れてはいけない。
カードがだぶついていたり、使いづらいカードがあればその効果を使ってスーク出荷の際のアクションダイスを増やせば一時的にクレーンと同じように使える。

特に十字路付近には2つの商店に隣接しているマスが2ヶ所あり、そこを使えると毎ラウンド商品を2つキャラバンに出荷した上、カードが2枚貰えるので非常に強力だ。

f:id:pompompom3:20191004224026j:plain
このように置ければ毎回2つずつキャラバンに出荷できる。ポイントは樽エリアの白のスーク。この角が取れないと2駒出荷はできないので、早めに押さえたい。

公共施設はまずはパドックを建ててラクダ駒を追加で貰えるようにしたら、次に隊商宿を建てる。
その後は十字路付近のスークをできるだけ独占できるタイミングでスーク出荷を行ってキャラバンに出荷する準備が整ったら、キャラバンへの出荷ができれば可能な限り行っていく。
公衆浴場も欲しいが、先に道に隣接した商店が他人に押さえられてしまうと自分がキャラバンに出荷できなくなってしまうので、スーク出荷の合間を見て建てたい。
公衆浴場があれば、上の写真のように2駒出荷できるマスを使える際に毎ラウンド出荷するのが容易になる。
写真のように2マスとも押さえられれば2マスを行き来してもいいし、1マスの場合でも公衆浴場の効果に時には金貨も追加してシャーの代理人の動く歩数を0歩にすればいい。

得たカードの使い方は前回を参考にしてもらえればと思うが、カードは使った後は捨て札となり、山札がなくなったら捨て札をシャッフルして再度山札を作るが、捨て札がないと新たな山札が作れずカードが引けなくなってしまうので温存せずにどんどん使っていきたい。
公共施設建設時に金貨又はラクダ駒が不要になるカードを得た場合は、アクションダイスを増やす効果として使ってしまうか、クレーンやバザールなどの強力な公共施設を建ててしまうのもあり。
ただし、キャラバン出荷のためのラクダ駒を使いきってしまわないように注意したい。

スタートプレイヤー時の追加ダイスはバザールと同様、他人に有利になってしまうリスクもあるので注意が必要。

ダイス目が片寄った場合、スーク独占するかキャラバンに出荷するか悩む場合もある。
キャラバン出荷の1アクションあたりの得点はわかりづらいが、例えば第1週に一列目のキャラバンに1つ目の商品を出荷した場合、(即座に2点)+(その後3回の決算で1×3=3点)=計5点とし、第3週に既にキャラバンに4個商品がある状況で三列目のキャラバンに1つ目の商品を出荷した場合は(その後1回の決算で3点)+(他の4つの商品の第3週の決算が1点づつ増えて+4点)=計7点というようにその後の決算を踏まえた仮計算をしてスーク独占とどちらが効率がいいか比較したい。
もちろん隊商宿でカードが貰えることも考慮して判断しよう。

おわりに

前後編に渡ってイスファハンの攻略のポイントを紹介しました。
スーク独占とキャラバン出荷という勝利点を得る主な2つの手段に焦点を当てて戦略を紹介しましたが、他にもラクダ金貨を優先して公共施設をどんどん建ててしまう戦略など、色々なアプローチもできるかと思いますので、自分なりの戦略を建ててゲームを楽しんでいただければ幸いです。