富士の麓でボードゲーム日記

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【ボドゲ紹介】私の好きなボードゲームベスト5~第2位~

今回は私の好きなボードゲーム第2位を紹介します。

第2位 プエルトリコ

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第2位はアンドレアス・ザイファルトのプエルトリコです。
2002年ドイツゲーム賞受賞作品であり、アグリコラの際にも紹介しましたが、ボードゲームギークで6年間第1位を守り続けたという驚異的なゲームです。
このゲームが一番好きだというボードゲーマーもかなり多くいるのではないかと思います。

 

テーマ

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プレイヤーはプエルトリコプランテーションの経営者となります。
作物を作るための農地と、加工するための生産設備を準備したら、労働者を配置して製品を作りましょう。
作った製品を商店に売りに出せばお金を貰えます。お金をためて様々な施設を作り、プランテーションを発展させましょう。
製品は輸出することもできます。旧世界へ新大陸の目新しい製品を輸出することで、あなたの名声はより大きなものとなるでしょう。

ゲーム内容

概要

各プレイヤーは個人ボードをそれぞれ持っていて、ボード上には所有している建物タイル、農地タイルが配置できるようになっており、それぞれのタイルの上には労働者コマを置けるようになっています。

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上の段の長方形のタイルが建物タイル、下の段の正方形のタイルが農地タイル。それぞれのタイルの上に乗っている茶色の丸いコマが労働者コマ

基本的な目標は、製品を作って、

〇製品を商店に売って得たお金で建物を建てると勝利点が貰えます。

〇また、製品は船に乗せて輸出することで直接勝利点にもなります。

この2つの方法により勝利点を最も多く稼いだプレイヤーが勝利者となります。

製品を作るには、
農地タイルがあり、対応する生産設備があり、それぞれに労働者コマが乗っていれば、商品を作ることができます。

手番では、7つ(3人プレイの場合金鉱掘り以外の6つ)ある役割のうち、一つを選択します。
その後、手番のプレイヤーから「全員が」手番プレイヤーが選んだ役割のアクションを実行していきます。
役割を選択した手番プレイヤーは、その役割の特権を得て少しだけ有利にアクションすることができます。
一度誰かが選んだ役割は同じラウンドでは選べません。
スタートプレイヤーから時計回りに順番に全員が役割を選んだら、選ばれなかった役割に1ダブロン(本ゲーム内での通貨)を乗せて、スタートプレイヤーマーカーを隣の人に移して次のラウンドとなります。
お金が乗ることで、選ばれなかったアクションが次のラウンドでは選ばれやすくなるのです。

ラウンドを繰り返して、
・いずれかのプレイヤーが12マス全てに建物を建てた。
・ストックの労働者コマがなくなった。
・ストックの勝利点チップがなくなった。
のいずれかの条件が満たされたら、そのラウンドを最後まで行ってゲーム終了で、最も勝利点の多いプレイヤーが勝利します。

手番でやること

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手番ではスタートプレイヤーから順番に1人づつ役割を選んでいきます。

手番プレイヤーが役割を選んでアクションを行ったら、順番に全員が同じアクションを行っていきます。これがこのゲームの特徴です。

役割を選んだ手番プレイヤーには特権が与えられて少しだけ有利にアクションできます。

〇開拓者

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特権:農地タイルの代わりにストックから採石場タイルを取れる

オープンになっている農地タイルから1つ取って自分のボードに置きます。
特権では採石場タイルを取ることができます。
採石場タイルに労働者が乗っていれば、建物を建てる際に1ダブロン安く建てられます。
複数あればより安く建てられますが、建物によって割引できる上限が決まっています。

〇市長

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特権:1人多く労働者を得られる

手番プレイヤーから順番に船に乗っている労働者を1人づつ自分のボードに移動させます。
さらに、自分のボードの労働者を再配置できます。
アクション後は船に労働者を補充しますが、その際には全プレイヤーの建物の空いている労働者マスの数だけ補充します。

〇建築家

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特権:1ダブロン安く建築できる

お金を払って建物を1軒建てられます。
建物の数には限りがあり早い者勝ちです。
また、すでに建てたものと同じ建物は建てられません。
建物はインディゴ工場などの生産設備のほか、様々な効果をもたらす紫色の施設があります。
また最も高い10金の建物は例えば紫色の建物1軒につきボーナス1点が貰える市役所など、ボーナス点を得られる建物が揃っています。

〇監督

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特権:作成した製品のうち、1つ多く貰える

農地タイルとそれに対応する生産設備に労働者コマが乗っていれば、その1セットにつき1つ製品が作れます(生産設備は1タイルに複数の労働者コマが置けるものがあります)。
ただし、コーンだけは工場がなくても農地タイルに労働者コマが乗っていれば製品が作れます。

〇商人

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特権:1ダブロン高く売れる

製品を1つ商店に売りに出して、お金を貰うことができます。
製品によって値段が違い、生産設備が安くて作りやすいインディゴは1ダブロン、生産設備が高くて作るのが大変なコーヒーは4ダブロンになります。
コーンは0ダブロンですが、商人の特権や建物の効果でお金を貰うことはできます。
また、人を押さえる目的などであえて0ダブロンで売ることもまれにあったりします。
すでに同じ製品が商店に並んでいる場合は売ることができません。
4スペースある商店は、商人のアクションで全て埋まらない限りリセットされないため、毎ラウンド同じ製品を売り続けることは困難です。

〇船長

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特権:1勝利点多く貰える

製品を交易船に乗せれば製品1つにつき1勝利点が貰えます。
交易船は3つありますが、それぞれ1種類しか乗せられません。
また、船長のアクションで船が満杯にならない限り、船に品物が置かれたままです。
船長のアクションが選ばれた場合、手番プレイヤー以外も、手元に製品があれば順番に1つづつ製品を輸出しなければいけません。
また、交易船が一杯になってしまった場合などでそれ以上輸出ができなくなってしまった場合、製品1つを残し、他の製品は腐ってしまうためストックに返さなければいけません。

〇金鉱掘り

特権:1ダブロンを得る

このアクションだけは、手番プレイヤーのみが1ダブロン貰えて、他のプレイヤーは何も得られません。たった1ダブロンですが、何かをすれば他人に有利になってしまうこともあるプエルトリコでは、金鉱掘りをすることもままあります。

プエルトリコではどのアクションも他人を利してしまう可能性がありますが、特に監督をするときはは注意が必要です。例えば売るためのタバコを得るために監督を取ったとしても、他にもタバコを生産できるプレイヤーがいれば、先に商人を取られてタバコを売られて、自分は売ることができなくなる可能性があります。また、タバコを売らせたくないと思ったプレイヤーが、船長を選んでタバコを無理やり交易船に乗せさせようとするかもしれません。

プレイ時間は人数にもよりますが、90分程度です。

講評

全員が同じアクションをするというルールで、こんなにもインタラクション(相互作用)に満ちたゲームになるなんて、どうやったらこんなゲームを思いつくのだろうかと驚嘆しかありません。
高価な製品を売って建物を建てるのか、安価な製品を多く作って輸出して直接勝利点を稼いでいくのかというのが基本的な戦略になりますが、やれることの選択肢は多彩で、有利な建物、戦法はあるものの、プレイヤーの動きによって毎回展開が異なってくるため、勝利までの道筋は無数にあります。
ここまで他人への影響を考え、他人の考えていることを想像するリソースマネージメントゲームはそうそうないです。ぜひ、ソロプレイ感の強いゲームが苦手だという方にプレイしてみてもらいたいです。